みんなの勝利

「おい!!マリオがアタックしたよ!!」とインナウアー氏は絶叫していた。
1999年の地元ラムサウでの世界選手権以来、複合勢は毎回何らかのメダルを獲得している。選手の力だけではない。 クロメシェク氏(一度は解雇されるところまでいった。。。)を始め全てのスタッフの力によるものだ。クロメシェク氏は彼ら全てを含めて「家族」と称している。夏も冬も一丸となって働いているからだ。
「選択を少しでも間違えばチャンスは消える。」とワックスマンのエガー氏。彼は1998年からチームで働いている。
板のテストは控えのデビッド・クライナー、ベーンハルト・グルーバー、そしてマッサーのクリストフ・オイゲンによって何度も繰り返された。そしてレースが始まると、スタッフのゲオルグ・ライゼンアウアー氏、スロベニア人スタッフのガーベル・ラー氏がテストを繰り返した。刻々と変化する状況に素早く対応するためだ。第一走者のビーラーからのフィードバックも受けていた。彼の感想は「スーパー」というものだった。そして最終決断が下された。「マリオのスタートする8分前にワックスの調合を決めて、取り掛かった。」シュテヒャーが板を受け取ったのはスタート5分前を切っていた。